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■サン=レミの道 / フィンセント・ファン・ゴッホ (1853-1890)

サン=レミの道 / フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年1889?90年
画法油彩
サイズ33.5 x 41.2cm

フィンセント・ファン・ゴッホ (1853-1890)

オランダの画家。1853年、北ブラバント州フロート・ズンデルトに生まれ、1890年、パリ郊外オーヴェール=シュル=オワーズで歿。牧師の子。初め画商の雇人として働き、やがて宗教的情熱に燃えて伝道師となりますが、1880年、画家への転向を決意。それからほとんど独学で絵の勉強が始まりました。
オランダ時代は暗い色調で農夫や労働者や風景を描きました。この時期の代表作は<<馬鈴薯を食べる人びと>>。
1886年、パリにでて印象派や日本の浮世絵の強い影響を受け、明るい色調に転じました。1888年、南仏アルルに移り、ここで独自な画風がうち立てられました。同年、パリから来たゴーギャンとの共同生活が始まりますが、二人の間にいざこざが生じ、悲惨な”耳切り事件”が起こりました。精神発作がつのり、1889年、サン=レミの精神病院に入院。<<サン=レミの道>>は、この時期の作品です。色彩は、まるで南仏の太陽の強さに伝染したかのように輝き、躍動的な筆致によって画家の精神の鼓動が感動的に伝わってきます。狂気のなかにあって、作品は明るく健康的です。
90年、ピストル自殺。彼の残した多くの作品は、現代においてもなお非常に大きい影響力を持っています。