笠間日動美術館:学芸員便り

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■いよいよ佳境!「笠間アートのまちめぐり」

2008年11月20日

「カワシマコレクション」と「魯山人野点茶会2008」

今秋の春風萬里荘の魯山人展示室を飾る「カワシマ・コレクション」。
アメリカの雑誌『ライフ』などを経て、1951年『パシフィックス・スターズ・アンド・ストライプス』(星条旗新聞)の編集者として来日したジャーナリスト、シドニー・B・カドーゾ氏の収集品をもとに、在米のアート・コレクター、モーリス・河島氏がつくりあげたコレクションです。

魯山人と親交が深かったカドーゾ氏は、北鎌倉の星岡窯で窯から出されたばかりの作品を見て、選択したと伝えられています。これらの作品は氏の帰国とともに太平洋を渡りましたが、河島氏の手を経て、2003年、笠間日動美術館に託されました。

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かつて星岡窯の母屋であった春風萬里荘では、裏千家の名茶室「又隠」(ゆういん)を手本に魯山人が設計した茶室「夢境庵」のほか、風呂場や自然石の暖炉など、魯山人の意匠を随所にご覧いただけます。

庭園の木々も見事に色づく今週末22(土)、23(日)には「魯山人野点茶会」も開催されます。いよいよ佳境に入る「笠間アートのまちめぐり」で、芸術の秋を存分にお楽しみください。 (KA)