笠間日動美術館:学芸員便り

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■春風萬里荘で陶風鈴と涼む夏

2012年08月02日

8月に入り、夏真っ盛りとなってまいりました。
連日の暑さに加え、今年はオリンピックの年でもあり、選手たちの活躍に身も心も熱くなりますね。

そんな中、笠間日動美術館の分館である春風萬里荘では、昨年に引き続き、本日より陶風鈴(とうふうりん)の展示を行っております。


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陶風鈴は、笠間焼でできた風鈴です。製作いただいたのは、萬里荘近所で200年以上に渡り続く窯元・製陶ふくださんです。

製陶ふくださんは数年前から風鈴の製作を始め、より涼やかな音色を出すため様々な改良を重ねられてきました。

例えば風鈴につける釉薬の選択や、紐や短冊の選定など、長年にわたり改良することで、高音のより良い音色が出るようになったといいます。

また、手づくりであるため風鈴一つ一つの形や大きさが異なり、それによって奏でる音色も異なるのは魅力の一つといえるでしょう。

さらに、風鈴の短冊には国や県の無形文化財指定「西ノ内和紙」を使用しており、茨城の伝統を間近に感じることが出来ます。


今回はカッパやサル、トリなど動物の顔をモチーフにした可愛らしい風鈴が数多く並び、陶風鈴の持つ涼やかな音色と愛くるしい形がこちらまで伝わってきます。


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暑い日が続いてますが、日常のほんのひとコマの中に爽やかな風を取り入れてみませんか。

陶風鈴と春風萬里荘がその演出をお手伝いいたします。


期間:2012年8月2日(木)より8月31日(金)まで
場所:笠間日動美術館分館 春風萬里荘

※このイベントは、春風萬里荘入館料のみでお楽しみいただけます。