「幻の大津絵と東海道五拾参次」で展示している、歌川広重の「東海道五拾参次」の中から13番目の宿「原宿」の保永堂版と丸清版の作品をご紹介いたします。
歌川広重「東海道五拾参次 原宿 朝之冨士」(保永堂版) 個人蔵
歌川広重「東海道五拾参次 原宿」(丸清版) 笠間日動美術館蔵
13番目の原宿から見る富士山の眺めは東海道随一でした。
雄大な景観を描きだすために、保永堂版では上の枠を突き抜けて描かれています。
広重は画面の中の枠を意識し、突き抜けて描くことで富士山の大きさを表現しました。
一方、丸清版では画面半分を占める富士山が描かれています。山頂が見切れていることから、画面に収まらない程の富士山を表現しています。また、画面下の旅人は、丸清版は米粒ほどに小さく描かれ、名所の富士山に焦点を当てて描かれていることがわかります。
1月2日(土)から3月6日(日)まで開催中の「幻の大津絵と東海道五拾参次」は会期中、前期後期で展示替えがございます。
「原宿」を展示している前期(日本橋-掛川)は、2月6日(日)までとなっています。
(後期は2月8日(火)から3月6日(日)まで(袋井-京都 三条大橋))
展覧会の詳細については
PCから→ https://www.nichido-museum.or.jp/exhibition.html
(T.T)