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企画展履歴

「向井潤吉展 懐かしき日本の原風景」
同時開催「ひだまりの茅葺き民家 柳下征史写真展」

2009年9月16日(水)〜11月29日(日)

向井潤吉(1901-1995)は18歳で二科展に初入選、1927年26歳で渡欧します。シベリア鉄道経由でフランスへ向かい、3年を過ごしました。ルーブル美術館では20点に及ぶ模写を通じて西洋の美術と向かい合い、写実に磨きをかけました。1933年からは東京都世田谷区にアトリエを構え(現在の向井潤吉アトリエ館)、制作拠点としました。戦後の高度経済成長の中、失われゆく風景の記録をライフワークと決め、茅葺き民家をモチーフに求め日本全国を訪ねました。1995年93歳で亡くなるまで、日本の原風景を描き続けました。自然に寄り添った日々の暮らしを描き留めた作品は、郷愁と輝きにあふれ、懐かしい色彩で情趣豊かに表現されています。

世田谷美術館・向井潤吉アトリエ館所蔵の作品を中心に、油彩画、水彩・素描作品をあわせ約100点の作品をご覧いただきます。


向井潤吉「岳麓好日」1969年 ©Mieko Mukai 2009


向井潤吉「春叢」1988年 ©Mieko Mukai 2009

写真家・柳下征史(1940- )の取材対象は茨城県内のワラ葺き、茅葺き民家です。1960年代初頭より撮り続けているのは、「ふるさと茨城」の原風景です。高度経済成長を経て世の中の合理化や近代化への流れによる茅葺き民家の減少を感じた柳下は、記録としてフィルムにおさめてきました。撮影はいつしかライフワークとなり、その数はおよそ700棟におよびます。残念なことにその内500棟近くが姿を消したといいます。撮影当初の作品から現在の作品まで、約120点の写真によって茨城の原風景をご覧いただきます。

向井潤吉の絵と柳下征史の写真の中にある《茅葺き民家》は、現在ではその多くが消滅してしまいました。自然が失われ、住環境が劇的に変化してしまった現在、昔あった懐かしい日本の原風景に思いを馳せていただく機会となれば幸いです。


柳下征史1993年撮影 常陸大宮市(旧山方町)

柳下征史2006年撮影 筑西市(旧下館市)
主 催 財団法人 日動美術財団
後 援 茨城県/茨城県教育委員会/笠間市/笠間市教育委員会/常陸大宮市/常陸大宮市教育委員会/NHK水戸放送局(向井潤吉展)/東日本旅客鉄道株式会社水戸支社
特別協力 世田谷美術館
協力 書家 川又南岳/カミヤ写真館/ヤギ写真工房
会 期 2009年9月16日(水)〜11月29日(日)
開館時間 午前9時30分より午後5時(入館受付は4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(但し9月21日、10月12日、11月23日は開館、9月24日、10月13日、11月24日は休館)
会 場 笠間日動美術館 企画展示館(向井潤吉展)
笠間日動美術館 日本館(柳下征史写真展)
入館料 大人1000円、大学・高校生700円、中学・小学生500円
65歳以上800円(20名以上の団体及び前売り券は各200円割引)

■関連イベント

コンサート オカリナ奏者 宗次郎コンサート 
2009年9月19日(土)午後6時開演
会場/向井潤吉展会場

宗次郎

料金:一般3000円 中学生以下2000円 友の会会員10%OFF
◎往復はがきに、住所・氏名・電話番号・チケット枚数をご記入の上、笠間日動美術館「宗次郎コンサート係」あてお申込みいただきます。
◎定員以上になった場合、抽選となります。

講 演 会:
「向井潤吉の画業にふれて」世田谷美術館美術課長 橋本善八氏
10月11日(日)午後2時〜3時 会場/企画展示館
講 演 会:
「茨城に見る日本の原風景―茅葺き民家を撮り続けて―」写真家 柳下征史氏
11月3日(火・祝)午後2時〜3時 会場/日本館

笠間アートのまちめぐり

笠間日動美術館、春風萬里荘、茨城県陶芸美術館、笠間稲荷美術館をめぐるシールラリーです。
ラリー参加者は、2番目の会場から入場料の割引またはミュージアムショップ等での特典があります。シールを全て集めたら、各会場のペア招待券としてご利用いただけます。さらに抽選で笠間焼きが当たるWチャンスも!!なお、シール台紙は各館にて配布しております。また、HPからプリントアウトしてもご使用いただけます。是非、ご参加下さい!!