笠間日動美術館:館内のご案内
企画展履歴
描かれた女たち 女性像にみるフォルム/現実/夢
Women - the beauty, form, reality and dream
2015年5月30日(土)〜7月26日(日)
東郷青児《ヴァイオレット》1949年 |
日本の絵画にあらわれる人体像は明治以降、大きく変わりました。西洋美術と出会い、科学的に対象をとらえる見方と、陰影法など立体感を表す描法を学んだこと、また、理想的身体像であるヌードやその意味を知り、さらには絵画とは何かという問題について西洋近代的な概念を受容したことなどがその理由にあげられるでしょう。
そうした人体像の変化が如実にあらわれたのは女性を描いた絵画でした。西洋近代絵画の風潮を反映してか、日本でも明治以降、女性をモティーフとする作品が多く描かれたからです。
この展覧会では、明治から現代までの、女性を描いた絵画を集めます。それぞれの女性像から浮かび上がってくるものの多様性を受けとめ、その背景に思いをめぐらせていただければ幸いです。
展覧会構成
女性像にみるフォルム
岡田三郎助《裸婦》1935年 |
日本では近代になってはじめて人の身体、とりわけ裸婦が美しいものととらえられ、積極的に描かれるようになりました。明治初期には美術解剖学にもとづき、西洋のカノンを踏まえた人体像が描かれますが、大正期にかかる頃から、デフォルメやフォルムの再構築が行われるようになります。このセクションでは、女性の身体美に注目した作品を見ていきます。
女性像にみる現実
柏本龍太《Sign》2003年 |
画家が実際に女性と対峙し、その存在を描ききろうとした作品には、モデルとなった女性の現実と、画家の背負った現実がともに表われています。このセクションでは、それぞれの作品に表れる画家とモデルの関係や、時代的・社会的背景がうかがえる作品を集めます。
女性像にみる夢
藤島武二《婦人像》 |
現実を離れ、想像によって描くこと、あるいは、現実を踏まえながら、そこに情趣、希望、理想などを盛り込んで表現することは、機械文明の発展と並行するように、人の営為として重視されてきました。このセクションでは、画家の想像を託された女性像に注目します。
出品作家
青山熊治、安達時彦、池辺 均、稲垣考二、今井充俊、梅原龍三郎、遠藤彰子、大津英敏、大沼映夫、
岡田三郎助、荻 太郎、奥谷 博、柏本龍太、金森宰司、金山平三、鴨居 玲、北川民次、木下孝則、
絹谷幸二、草光信成、熊谷守一、熊岡美彦、栗原喜依子、五味清吉、齋藤真一、齋藤与里、坂田哲也、櫻井孝美、佐々木豊、佐藤 敬、 里見勝蔵、佐分 真、 島あふい、傍島幹司、高塚省吾、竹久夢二、
谷川泰宏、田辺 至、田村能里子、寺内萬治郎、東郷青児、中山忠彦、野口弥太郎、野間仁根、
硲伊之助、長谷川昇、林 武、原 精一、福井良之助、深澤孝哉、藤井 勉、藤島武二、藤本東一良、古沢岩美、増田常徳、松樹路人、松澤茂雄、松下春雄、宮崎 進、宮本三郎、森本草介、矢島堅土、
安井曾太郎、安元亮祐、山本文彦、萬鉄五郎、渡邊榮一、渡辺香奈(50音順)
展覧会名 | 描かれた女たち 女性像にみるフォルム/現実/夢 |
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会 期 | 2015年5月30日(土)〜 7月26日(日) |
会 場 | 笠間日動美術館 企画展示館 |
主 催 | 公益財団法人 日動美術財団 笠間日動美術館 |
後 援 | 茨城県/茨城県教育委員会/笠間市/笠間市教育委員会/NHK水戸放送局/茨城放送/茨城新聞社/朝日新聞水戸総局/産経新聞水戸支局/東京新聞水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局 |
開館時間 | 午前9時30分より午後5時(入館受付は4時30分まで) |
休館日 | 毎週月曜日(但し7月20日は開館、7月21日は休館) |
入館料 | 大人1000円、大学・高校生700円、中学・小学生 無料 65歳以上800円(20名以上の団体は200円割引、障害者手帳をお持ちの方、その同伴者1名は半額割引) ※春風萬里荘との共通券:大人1,400円、大学・高校生900円、中学・小学生 無料、65歳以上1,100円(20名以上の団体は200円割引、障害者手帳をお持ちの方、その同伴者1名は半額割引) |
交通案内 | 【JR利用】 ・常磐線友部駅(9:50/10:50/11:50発)より『かさま観光周遊バス』(100円) または 市内循環バスで約15分。「日動美術館入口」下車徒歩2分。 ・水戸線笠間駅より徒歩約20分(日動美術館・春風萬里荘共、但し方向は逆) 『かさま観光周遊バス』またはレンタサイクルの利用が便利です。 【自動車利用】 ・常磐道友部JCT経由、北関東道友部ICより国道355号線経由約6q ・東北道栃木都賀JCT経由、北関東道笠間西ICより国道50号線経由約8q |
■会期中のイベントのご案内
着物リメイク ふぁっしょん抄「甦るきものたち きものサンバ」
日時:6月6日(土)13:30〜
学芸員によるギャラリートーク
日時:6月20日(土)、7月18日(土) 各日14:00〜
一日画家体験(受講無料、入館料要、材料費自己負担)
開催日時:7月11日(土)10:00〜15:00
テーマ「ポール・セザンヌ」
内容:
「画家の人生を学んで体験」 10:00〜11:00
画家の生涯と作風を学びながら、作品への知的理解を深めます。
「画家の作風を制作で体験」 13:00〜15:00
画家の生き方から作品を生み出した力を見出し、模写を通して作風への体験的理解を深めます。
定員:30名
イベントについてのお問い合わせは笠間日動美術館へ
TEL:0296-72-2160 FAX:0296-72-5655
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